先日、私の地元で行った講演会では
私の人生について一時間半もかけて発表をしたのだけれど、
いろんなことを経て今の自分があるなと改めてわかったし、
人生の棚卸のような、自分に大切なことが、
はっきりわかった時間だった。

高校受験の時に受験中にパニックになって別室受験をしたこと、
それなのに何故か合格したのだけれど、
入学してからもテスト漬けの日々に鬱気味になったこと、
その自分で掛けたトラウマの鎖を自分の勘違いだと、
大丈夫だと先生に教えてもらって解放された瞬間、
その後、家族や周りの人や弓道に救われたこと、
すっかり忘れていた、そんな大変だったことまで
思い出させてもらった。

その時は高校生なのに本当に
「自分の人生は終わりだ」と思っていたし、
こんなにも元気に自分のやりたいことをやれる生活を
送れるようになるとは思ってもいなかった。
一度や二度の失敗で人生が大きく終わってしまう事なんて
そうそうないけど、たぶんその時点の私は
若くて何も知らなさすぎたのだろう。
カフェで講演会の資料を作っているときに、
思い出して2回くらい泣いた。

そもそも、人間、生きていると失敗だらけなので、
失敗を繰り返しているうちに上手くできるようになって、
その道のプロや達人になるということがだんだんわかる
ようになった。
私も失敗しても何とも思わなくなってきて、
へらへらして続けているうちに、
いつの間にかそれが身についてきて、
それで人生に成功と失敗の境目はないのだなと
思えるようになった。
それらの出来事の全てが点と点が線となって、
今の自分を作っているという、
長編のストーリーを読むかのような一時間半の
講演だったのだけれど、聞いていたゲストの方々は
どうだったのだろうか。私はとても楽しかった。

兼好法師の徒然草にも同じことが書いてあるみたい。
昔も今も、人間は本質は結局 変わらない。

兼好法師 徒然草第150段より
「人前で披露しているうちにプロになっていく」